テツは今日、重大な決心をした。

内容は、ある人に思いを伝える事・・・。




仕事も終わり、みんな帰る仕度をしている。

緊張した面持ちでハイドに話掛けるテツ。

「な、なぁ、ハイド。ちょっと話があるんやけど」

「ん?何?」

そう言ってハイドが振り返る。

「えっと、みんなが居なくなったら話すわ・・・」

ハイドは、どこかぎこちないテツを不思議に思った。

「・・・?・・うん分かったぁ」





しばらくすると、みんな帰って,

テツとハイドの二人きりになった。

「で、話って何なん?」

ハイドは早速聞いてきた。

テツは、ここまできて怖気づいたのか、何も話せないでいた。

「・・・えっと、その・・・」

「なぁ、何やの?」

ハイドがいくら聞いてもテツは話を切り出せません。

「・・・話ないんやったら帰るで?」

そう言って、ハイドが立ち上がりました。

テツは慌ててハイドの腕を掴みました。

「ちょっと待ってや・・。話すから・・・」

テツは覚悟を決めました。

「・・・実は、俺・・・・」

やっぱり駄目です。

また、テツは黙り込んでしまいました。

どうしようかと、テツが悩んでいると、

唇に何か触れました。

それが何かしばらく理解出来ませんでした。

「俺、テッちゃんの事が好きやっ」

ハイドのその言葉でやっと理解します。

テツの唇に触れたのは、ハイドの唇。

「・・・テッちゃんは俺の事なんか嫌いやろ・・・?」

ハイドはそう言うと俯いてしまいました。

テツの頭は混乱状態。

これから告白しようとしていた相手にいきなりキスされ、

好きと言われたと思ったら、

ハイドは、テツが自分の事を嫌いだと思っているらしい。

テツは混乱状態の中、

とりあえずハイドの発言に対して否定しなければならないと思った。

「・・・な、何でそう思うん・・?」

でも、混乱いているためか、言葉が上手く出てこない。

「・・だって、俺がテッちゃんのそばに行くと、テッちゃん逃げるし・・・」

気のせいか、ハイドの声が震えていた。

テツは心の中で、「逃げるなんてとんでもない!!」と叫びながらも、

混乱しているためか、言葉に出せない。

「そ、それはっ・・・!!」

「ハッキリ言ってや・・・俺の事、嫌い・・やろ・・?」

気のせいではなくハイドの声は震えていた。

ハイドが顔を上げて、テツを見つめると、

涙が一粒零れてきた。

そのハイドを見て、テツは言わないといけない事を思い出した。

「好きやっ!!」

テツは咄嗟にその一言だけ言う。

だって、他に言葉が思いつかなかったから。

「・・・嘘や。だって俺の事避けてたやん・・・無理せんでもええよっ」

ハイドの目からまた涙が零れてきた。

テツは、今まで言葉に表せなかった気持ちが、

ドンドン出て来た。

「それは、ハイドの近くに居ると恥ずかしかったからでっ!」

テツはその勢いでハイドを抱きしめた。

「・・・テッちゃん?信じてもええの?」

「ええよ。当たり前やん。俺、ずっと前からハイドの事好きやったんやから」

テツはそう言うと、ハイドの唇に自分の唇を重ねた。


---ハイドを好きだという証。






「って、感じやったなぁ」

お互いの気持ちが通じ合った日の事を思い出す二人。

あの頃は若かったねぇ。とか言いながら。

「そやな。今思えば俺、めっちゃ格好悪いんちゃう・・?」

「そうやねぇ。俺的には、先にテッちゃんに言って欲しかったな〜」

「・・・スンマセン」

落ち込むテツ。

「別にええよ。その代わり、俺とずっと一緒に居るって約束してや」

「当たり前やん。言われんでも、ずっと一緒に居るし」

テツはそう言うと、ハイドの唇に自分の唇を重ねた。


---二人はずっと一緒に居るという誓の証。
あとがき。

初テツハイっ!!
んぅ〜書きにくいっ(笑)
蝶姫的テツは、攻めになると、駄目駄目テッちゃん(笑)

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