最近のハイドはよく食べる。
暇があれば食べる。
パクパク、パクパク食べる。
今も食べている最中。
そんな時に言われた一言。
「ハイド、最近太った?」
「えっ?」
言われて気付く。
鏡を見ると確かに顔が丸くなったような気が・・・。
「うわぁっ!!ほんまやぁ!!」
ハイドがショックをうけてる時に、テツの厳しいお言葉。
「最近、ハイド食いすぎやで。そんなん食ったら誰でも太るわ!な?ケンちゃん?」
「そうやなぁ〜、ちょっと丸くなったかなぁ」
テツに加わって、ケンの言葉にハイドは2倍ダメージ。
漫画でよくある『ガーン』っていう背景がすっごく似合うハイドの顔。
「け・・・ケンちゃんまで・・ゆ、ユッキーはどう思う?」
こうなれば、最後の一人ユキヒロに頼るしかない。
誰か一人でも太ってないよ、と言ってくれれば、気持ちも楽になる。
そんな、ハイドの願いも虚しく・・・。
「うん。太ったね。」
ユキヒロのストレートすぎる言葉がハイドの胸にグサリと突き刺さる。
今のハイドは『ズガーン』より、『ヒュルルルル〜』と真っ暗な渦巻く穴に
落ちていく背景がお似合いだろう。
こうして、トリプルパンチをくらったこの日から、
ハイドはダイエットを決意する。
もう、デブと呼ばせないためにっ!!
「ハイド〜夕飯出来たでぇ」
最近のハイドなら飛んで来るのに今日は何故か無反応。
「ハ〜イド?」
気になってハイドを呼びに行くと、
あの、風呂嫌いのハイドが自ら風呂の支度をしていた。
「ゴメン。夕飯いらんわ。お風呂入ってくるね」
そう言って、ハイドはさっさと風呂に入りに行ってしまった。
一人残されたケンは渋々一人で夕飯を食べる事にした。
ケンが夕飯を食べ終わって約30分。
ハイドが風呂に入って約1時間。
これまでにない、長風呂記録。
ハイドにとっては、ギネスに認定されるぐらいにスゴイ。
ケンは、もしかしたら風呂で溺死したんじゃないかと思ったが、
たまに聞こえてくるシャワーの音にハイドが生きてる事を確認する。
「ハイド、いつまで入ってんねやろ」
一体風呂で何をしてるのかと心配になって、
ケンは見に行く事にした。
脱衣所のドアを開けると、ちょうどハイドが風呂から上がってきた。
顔は真っ赤で、体からは湯気がモクモクとあがっている。
一体、ハイドは何時間湯船に浸かっていたんだろう。
「あっ、ケンちゃん。どうした?」
ハイドに何事もなかったかのように普通問い掛けられ、
まさか心配になって見に来たなんて、言えなかったケンは、
『風呂に入ろうかなぁ、って思って』と言って風呂に入る事にした。
ケンが風呂から上がると、まだ9時だというのに、
驚く事にハイドはすでにベットで寝ていた。
ケンが後で食べるだろうと思って、
ラップをかけて残しておいた、ハイドの分の夕飯も手付かずになっていた。
「なんなんや?今日のハイド・・??」
ケンは頭にクエスチョンマークを一杯浮かべながらも、
特にする事もないので、ハイドと一緒に寝ることにした。
真夜中・・・暗闇の中をゴソゴソと動く影が。
「うぅ・・・やっぱ駄目やぁ、お腹すいた。死ぬ〜」
そう、ハイドは昼間に決意したダイエットを実行していたのだ。
お風呂が長かったのは、メイクさんに聞いたダイエット方法。
『下半身入浴』をしていたから。
これは、ハイドにとってはかなりキツかったが、
痩せるために頑張った。
長く湯船に入りすぎて、湯船からあがった時に
眩暈を起こして風呂でスッ転びそうになるぐらい頑張った。
汗をたくさんかいて、かなりのエネルギーを消耗したが、
そのエネルギー消耗が夕飯を食べてないハイドにはキツかった。
寝ていたら、自分のお腹の音で起きて、
こうして、モソモソと起きてきたのだ。
水でも飲んで空腹を満たそうと考えたハイドは、
キッチンに辿り着いた。
しかし、そこには、ケンが気を利かせてとっといてくれた
今日の夕飯が・・・・・!!!
「ご・・・ご飯やぁ〜」
今のハイドには、目の前の料理が、どんな高級料理よりも
美味しそうに輝いて見えた。
果たして、ハイドは目の前の料理の誘惑に負けてしまうのか・・・!!
「・・・ジュルッ、ジュルル・・・食べたい・・・」
よだれを拭きながら料理に近づいていくハイド。
・・・こんな姿、ハイドファンの子には絶対見せられないわっ(笑)
「ひ、一口ぐらいならええよな・・?」
そう言って、料理にかかっていたラップを取ると、一口つまんだ。
「・・・ジュルッ・・いただきますっ・・!!」
パクッ。
さぁ、ハイドは誘惑に勝ち一口だけで終わったのか・・・!!
翌朝、ケンがキッチンにあったハイドの夕飯があったテーブルを見てみると、
一粒残らず、キレイさっぱり料理がなくなってましたとさ☆
・・・・ハイド、見事敗北。
あとがき。
誘惑と聞くと、なぜかエロいのが思い浮かびますが!!(私だけ・・?)
そこをあえて、こんな感じに☆(・・どんな感じだよっ)
何か、今回は書いてて楽しかった(笑)
たまにはギャグ(なのかなぁ)っぽいのもイイね♪
あっ!本物のハイドはデブじゃありませんっ(当たり前だ)
いつでも素敵なハイちゃんです♪♪(バカ)